Q&Aコーナー 気になる論点(392) IASBの適用後レビュー
早稲田大学 大学院会計研究科 教授 秋葉 賢一
Q 国際会計基準審議会(IASB)は、2025年6月17日に、情報要請「適用後レビュー:IFRS第16号「リース」」(コメント期限:2025年10月15日)を公表しました。情報要請の初期のフィードバックでは、IFRS第16号が全体として意図した通りに機能していると考えられているのでしょうか。 |
A
情報要請の初期のフィードバックでは、利用者、規制当局、監査人、基準設定主体は、IFRS第16号が全体として意図したとおりに機能しているとしています。他方、多くの作成者は、導入コストも継続的なコストも高いにもかかわらず、便益はなく、内部管理目的においては、IFRS第16号の影響を戻しているとしています。しかし、いったん適用されたIFRS第16号に大幅な変更を加えることには消極的なようです。
〈解説〉
適用後レビュー
「IFRS財団デュー・プロセス・ハンドブック」では、IFRSが新設又は大きく改正された際に、IASBは、通常、2年間適用された後に、適用後レビューを開始するとし(6.48項)、それには[図表1]の2つのフェーズがあるとしています(6.50項)。また、適用後レビューの目的は、当該IFRSが意図し...
- 経営財務データベースで続きを読む
-
無料 お試しはこちら
すぐに使えるIDをメールでお送りします