太陽グラントソントン税理士法人　国際税務クリニック院長　山田　晴美

部長： BEPS2.0のIIR、つまり所得合算ルールについては、結構大変そうだなということは分かったけれど、具体的に日本の法令で決まったわけではないし、現段階で企業としてやれることはあるのかな。

新二： 情報収集するくらいしか思いつきませんね。

部長： 税制改正については、もちろん注視していかないといけないけれど、OECDで決まっていることの中で、少しでも知っておいた方がいいような事項はないのかな。

杏：先ほどもお伝えしたとおり、IIRでは、従来のCFC税制とは制度設計が違うため、計算や判定をするために新たな情報を集める必要があります。実際に、どのようなものがあるのか、ここでご紹介しておきますね（図１）。...