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Worldwide Tax Summary 米国 新大統領就任日におけるグローバル税制および貿易政策の転換

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PwC税理士法人編
PwC税理士法人顧問
岡田 至康 監修

トランプ新大統領(第2期)は、政権初日(2025年1月20日)に、グローバル税制および貿易政策に関してバイデン政権からの明確な方向転換を示す2つの大統領令(Executive Orders)(法的効力を持つ大統領の指令)に署名した。最初の大統領令は、OECDの二本の柱によるプロジェクト(‘global tax deal’と呼称)を標的にし、基本的に、米国のこのプロジェクトへの合意を無効にするものである。二つ目の大統領令は貿易政策(‘America First Trade Policy’)を実施するための一連の指示を含んでいる。これには、米国市民や企業に対して差別的とみなされる外国の法律に対して、発動されれば外国企業や個人の米国所得に課される税率を倍増させる可能性のある、これまで使用されたことのない米国税法の報復条項(Section 89...