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BEPS後におけるAPA協議等の論点と国際的二重課税への対応の視点

国税庁長官官房付(前・国税庁相互協議室国際企画官) 嘉悦大学教授 萩原 成

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1 はじめに

移転価格に係る相互協議1、とりわけ相互協議を伴う事前確認(バイAPA。以下「APA協議」という。)については、比較対象企業(コンパラブル)の選定や利益率レンジの妥当性が議論の中心と受け止められることが多い。たしかに、これらが重要な要素であることは今も変わらない。しかし近年の欧州各国との協議では、そうした論点に入る前の、いわば「より上流の論点」が前面に出てくる場面が増えている。例えば、契約上の取引ではなく移転価格上認識すべき実際の取引は何か、欧州各国の関連者がどのような機能・資産・リスクを有し、価値を創造したのか、無形資産から生じる利益は誰に帰属すべきか、M&Aや組織再編により価値や...