新型コロナ 免税⇔課税事業者、簡易課税⇔一般課税が可能に<3分で読める税金の話>

小売業や外食産業、インバウンド系が特に影響を受けている新型コロナですが、3か月前にはこのような多大な影響が出るとは全く予想がつかなかったのではないでしょうか。消費税に関しては平時の予測に基づいて選択した課税方式に対して、「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律」の施行(4月30日)に伴い、以下のように手当されることになりました。

免税事業者の場合
本来であれば免税事業者であるはずのところ、感染が拡大する前の状態での事業計画に沿って設備投資による還付を受ける目的で消費税課税事業者を選択していたなどの場合、課税期間の開始後であっても、課税事業者をやめることが可能となります。
反対に、免税事業者が新型コロナの影響で課税売上が激減し、課税事業者であれば還付が受けられる場合は、課税期間の開始後であっても、課税事業者を選択することが可能となります。本特例により課税事業者を選択する場合、2年間の継続適用要件等は適用されません。また、新設法人が調整対象固定資産を取得した場合における納税義務免除の制限を解除する特例と、高額特定資産の仕入れ等を行い一般課税で申告を行う場合の納税義務免除の制限を解除する特例、高額特定資産である棚卸資産等について棚卸資産の調整措置の適用を受けた場合の納税義務免除の制限を解除する特例も設けられています。
納税義務免除の制限についてはコラムやWebセミナーで解説していますので是非そちらをご参照ください。
コラム:https://www.zeiken.co.jp/news/08411547.php
Webセミナー:https://www.zeiken.co.jp/seminar/ws/detail/3737

要件は?
上記変更の要件は、新型コロナウイルス感染症等の影響により、令和2年2月1日から令和3年1月 31 日までの期間のうち、任意の1か月以上の期間の事業としての収入が、著しく減少(前年同期比概ね 50%以上)した場合で、かつ、当該課税期間の申告期限までに「新型コロナ税特法第1 0条第1項 ( 第3項 ) の規定に基づく消費税課税事業者選択(不適用)届出に係る特例承認申請書」を提出した場合となっています(こちらと共に「消費税課税事業者選択届出書」又は「消費税課税事業者選択不適用届出書」も提出してください)。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/keizaitaisaku/shohi/0020004-129/pdf/sinsei_1.pdf
収入金額の計算に当たっては、事業者の事業上の売上その他の経常的な収入について含めますが、臨時的な収入である各種給付金は含めません。また、新型コロナウイルス感染症のまん延防止のための措置の影響により事業者が収入すべき対価の額を減免した場合は、その減免した額は収入金額に含めません。

簡易課税選択事業者の場合
簡易課税の場合は消費税法 第37 条の2があります。こちらは、災害その他やむを得ない理由が生じたことにより被害を受けた事業者は、災害等の生じた日の属する課税期間等について、簡易課税制度の適用を受けること、若しくは適用をやめることができるとするものです。
例えば、今般の新型コロナの影響による被害で通常の業務体制の維持が難しく、事務処理能力が低下したため簡易課税に変更したい、感染拡大防止のため緊急な課税仕入れが生じたため一般課税に変更したいなどの事情がある場合が該当します。
承認を受けようとする事業者は、災害等のやんだ日から原則2か月以内に、災害その他やむを得ない理由、これら災害等によりこの特例規定を受けることが必要となった事情等を記載した申請書(災害等による消費税簡易課税制度選択(不適用)届出に係る特例承認申請書https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shohi/annai/pdf/5024.pdf)と、消費税簡易課税制度選択(不適用)届出書を提出する必要があります。

おわりに
政府は緊急事態宣言を延長する方針です。今後さらに経済への影響が大きくなることが予想されます。新型コロナの影響を大きく受けている免税事業者・簡易課税事業者は、消費税の課税方式を変えてもスムーズに申告できるようにしておいた方がよいでしょう。




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税理士 高山 弥生

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