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法人税 法人税重要事例検討:売上及びその他の収益編―2(収益計上の時期)

 税理士 古川 浩二

( 95頁)

先月に引き続き、法人税の実務において重要、かつ、誤りやすいと思われる事例について検討します。

今回も、売上その他の収益に関する事例を取り上げます。

Q1棚卸資産の引渡しの日の判定方法

当社(以下「A社」といいます。)は、不動産販売業を営む11月決算法人です。

平成29年8月20日に、買い手であるX社との間で、棚卸資産である土地甲及び乙を売却する契約をそれぞれ締結しました。この土地の地目は山林であり、登記上多くの筆数からなっています。

土地甲の売買価額は1億円で、当社は平成29年11月期末までに手付金及び中間金として3,600万円をX社から受領しました。土地乙の売買価額は1億3,000万円で、同期末までに...