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税理士がチェックしたい 中小企業クライアントの就業規則のルール 第3回 時間外労働の上限規制(36協定の特別条項)

 特定社会保険労務士 小野 純

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前回は「労働時間の基本」と時間外労働に必要な「36協定の基本」について取り上げました。今回は、働き方改革で重要な「特別条項付き36協定」について取り上げます。この制度を正しく理解されていない法人も多いようですので、読者の皆さまにはよく目を通していただきたいと思います。

Q1

前回 、「36協定の基本」について確認しました。36協定を締結していても長時間労働をしている場合は、「特別条項」が付いていなければならないと聞きましたので、その内容についてわかりやすく教えてください。

A  36協定の上限時間の原則は、1か月45時間、1年で360時間です(1年単位の変形労働時間制の場合は1か月42時間、1年320...