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Selection Q&A CASE4 減損会計の会計と税務

アヴァンセコンサルティング株式会社 公認会計士・税理士 野村 昌弘

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Q 固定資産の減損会計の会計と税務

当社(A社)は、資本金5億円以上の非上場会社(決算期は3月)です。インバウンドやオリンピック需要を見込んで、外国人専用のシェアハウスを建設し2018年4月1日に開業しましたが、1年経っても全く需要が見込めなかったため、2019年4月からは日本人の学生にも賃貸するようにしました。しかし、建物は外国人仕様に作られているため、日本人学生には仕様が合わず稼働率は30%以下となっている状況です。2020年3月期決算において、会計監査人であるB監査法人から「当該有形固定資産は減損の兆候があるため、減損損失の認識及び測定を行うべき」と指摘されました。そこで、当社は減損損失の...