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法人税 法人税重要事例検討:寄附金等―2

 税理士 古川 浩二

( 110頁)

先月に引き続き、法人税の実務において重要、かつ、誤りやすいと思われる事例について検討します。

今月も寄附金等に関する事例を取り上げます。

Q1 労働組合との協議により従業員に支給した特別給与、特別賞与及び通勤手当が寄附金となる場合

当社(以下「A社」といいます。)は木材販売業を営む6月決算法人です。

当社は労働組合(以下「組合」といいます。)の役員と協議して、令和2年6月25日に、従業員に対して下記の金額の合計額(以下「特別手当」といいます。)から源泉所得税及び社会保険料を控除した残額を支出し、組合は、同日に同額を、従業員全員から組合費として徴収したとする処理をしました。組合は、これを全額、組合長の名...