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相続税 基本事項から確認する土地評価~第7章:裁決事例等から確認する土地評価の実務ポイント(その49)(上)

 税理士 笹岡 宏保

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Q162 裁決事例の確認 (その49:利用価値が著しく低下している宅地の評価に対する課税実務上の取扱いを適用して評価することの可否が争点とされた事例)

裁決事例を用いて、評価実務の第一線で係争があった重要項目を確認しています。本号では、利用価値が著しく低下している宅地の評価に対する課税実務上の取扱いを適用して評価することの可否が争点とされた事例について確認します。

宅地の評価に当たっては、財産評価基本通達に各種の定めが設けられていますが、これらの定めを適用することによっても十分な考慮が行われたとは認められず、なおかつ、宅地の価額(客観的な交換価値)に影響を及ぼすべき客観的な事情が存する場合には、ど...