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特集1 数次相続が発生した場合の相続

 税理士 山宅 孝道

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はじめに

数次相続とは、複数の相続が重なった状態のことをいい、被相続人の相続が開始したあと、遺産分割協議や相続登記などの相続手続きが終わる前に相続人の一人が死亡してしまい、次の相続が開始されてしまうことをいいます。

「遺産分割協議が終わっていない時期に相続人が亡くなられた」という点が重要なポイントとなります。

本特集では、数次相続の場合に一般的な相続手続きとは異なる点、相続税申告において注意すべき点を解説していきます。

相続税の申告において、数次相続を経験されることは少ないかとは思います。また、相続税の申告をすることが少ない場合、経験したことがないという方も多いと思います。しかし、数次相続が発生した時...