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法人税 法人税重要事例検討:役員退職金―3

 税理士 古川 浩二

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先月に引き続き、法人税の実務において重要、かつ、誤りやすいと思われる事例について検討します。

今月も役員退職金に関する事例を取り上げます。

Q1 みなし役員が実際に取締役に就任したとき支給された退職金は使用人退職金となるのかそれとも役員賞与となるのか

当社(以下「A社」といいます。)は船舶用冷凍設備の製造業を営む12月決算法人です。

当社では、前代表取締役であった甲が死亡退職した後、甲の長男乙が代表取締役に就任しました。しかし、乙は未だ学生であったため、乙から信頼と委任を受けて、使用人であり番頭格の丙が主として事務関連を担当し、丁が技術関連を担当していました。その後、乙は学校を卒業しましたが、当社には...