弁護士　松浦 絢子

自宅の相続を予定している場合などでは隣人とのトラブルの有無も見逃せないポイントです。建物が密集している地域は隣人同士の距離が近いため、どうしてもトラブルに発展する可能性は高くなります。

隣人トラブルを抱えているからといって、ただちに相続財産の価値が減少するとか、相続人に負担をかけるとは限りません。単なる感情的対立であれば、当事者が亡くなることによって対立関係が解消することもあります。

もっとも、隣人同士で損害賠償請求等の法的措置を講じる状況となると話は別です。このような場合には、相続する不動産を処分しようにもできないという事態にもつながります。そうでなくても、相続人による遺産分割協議が難航するとか...