※ 記事の内容は発行日時点の情報に基づくものです
税理士がチェックしたい 中小企業クライアントの就業規則のルール 第28回 裁量労働制
特定社会保険労務士 小野 純
( 58頁)
今回は「裁量労働制」について取り上げます。我が国の労働基準法の基本は「働いた時間に対して時間分の賃金を支払う」というものですので、1日8時間労働の会社であれば8時間分の賃金(給与)を支払うというルールです。
ところが、裁量労働制というのは、大まかに言えば「1日にこなすべき仕事内容とそれに見合った労働時間をあらかじめ決めておく」ことによって「実際にかかった時間とは関係なく、あらかじめ決めておいた時間分労働したこととする」という特殊な制度です。
例えば「あなたの仕事の内容と範囲はこの内容で、1日の労働時間の扱いは8時間とし、給与も8時間分となります」と決めておき、実際にかかった時間が7時間でも9時間で...