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Selection Q&A CASE 1 不動産賃貸業における家族信託と法人成り

 税理士 佐々木 泰輔

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Q

私の父は、東京23区内に15室ほどの賃貸マンションを所有しています。今までは父が自分で管理業務等を行っていましたが、高齢化もあって父だけでは業務に支障が出ないとも限らず、私が管理業務等を補助している状況です。

今後のことを考えて、賃貸契約や売買契約等の法的な面でも私が主導して管理業務を行うことができないか検討しているのですが、知り合いから家族信託を勧められました。家族信託は、所有者が認知症等になっても所有者の資産を親族が管理できるメリットがある反面、まだ制度が成熟していないことでの不安面や多額の費用が生じるといったデメリットもあると聞きました。

その一方で、賃貸業自体を法人成りして不動産を管理し...