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特集 ケーススタディで見る 不動産の共有に係る解消策

 弁護士 萩原 勇

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はじめに

不動産の共有とは、民法のルールに基づいて、1つの土地や建物を複数人が共同で所有することを指します。

例えば、不動産を夫婦で購入する際に夫婦の名義にして共有する、親名義の不動産を相続する際にひとまず共有しておくという際に生じます。

共働きが一般的になった昨今、夫婦でそれぞれローンを組んでマンション等を購入することが可能であるため、共有関係が増えているようです。

また、相続においては、「分割や手続が面倒だから」、「うまくまとまらない」、「他の財産が少なく仕方なく兄弟で」といった消極的な理由があげられるでしょう。

このように、不動産の共有は、難しい手続を経ることなく、自然に発生しやすい側面もあります...