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Selection Q&A CASE 1 遺留分侵害額請求にともなう譲渡所得課税

 税理士 石橋 將年

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Q

私は50歳男性で、都内で会社員をしています。今から2か月程前に父が亡くなり、私(長男)と弟(次男)が相続人となりました。

父の遺産は現預金が1,000万円、自宅が1億4,000万円、賃貸不動産が5,000万円の合計2億円となります(いずれの不動産も先祖伝来のもので取得費は少額です)。また、父は生前に贈与をしたことはなく、債務も残されていません。

父は、弟と生前より折り合いが悪かったため、全ての遺産について、長男である私に相続させる旨の公正証書遺言(遺言執行者は長男を指定)を作成していました。

このうち、自宅については、父から「ご先祖様から引き継いだものなので、売却などせず、しっかりと維持管理するよ...