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法人税 法人税重要事例検討:令和の判例・裁決例―12

 税理士 古川 浩二

( 112頁)

先月 に引き続き、法人税の実務において重要、かつ、誤りやすいと思われる事例について検討します。

今月は「輸入取引に係る輸入申告額と総勘定元帳に計上された仕入額に相違があった場合」について取り上げます。

Q1 輸入取引に係る真正な仕入額は輸入申告額であるとの調査官の主張が、それを裏付ける客観的証拠がないとし、損金に算入された仕入額が過大であるとは認められないとした事例

当社(以下「A社」といいます。)は、主に中華人民共和国(以下「中国」といいます。)から輸入したアパレル商品等を日本国内の業者向けに販売する卸売業を営む1月決算法人です。K(以下「代表者K」といいます。)は、平成23年9月10日から現在まで...