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法人税 法人税重要事例検討:令和の判例・裁決例―15

 税理士 古川 浩二

( 120頁)

先月 に引き続き、法人税の実務において重要、かつ、誤りやすいと思われる事例について検討します。

今月は「 国税通則法68条 2項に規定する仮装・隠ぺい」について取り上げます。

Q1 無申告である場合の重加算税の賦課要件である「事実を隠ぺいする」及び「事実を仮装する」の意義

当社(以下「A社」といいます。)は、昭和63年6月に設立された道路交通安全施設工事を主たる事業とする有限会社(平成18年5月1日以後は、会社法の施行に伴い株式会社として存続する特例有限会社)であり、決算月は11月です。

当社の代表取締役は、設立時から令和4年12月1日までの間をG(以下「前代表者G」といいます。)が務めていました。そして、...