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Selection Q&A CASE 1 債務超過の完全子会社を吸収合併する場合の税務上の留意点
あがたグローバル税理士法人 税理士・米国公認会計士 多賀谷 博康
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Q
グループ再編の一環として、債務超過に陥っている完全子会社を吸収合併しようと考えています。この場合における税務会計上の留意点をご教示ください。
A 1 親会社の会計上、完全子会社の資産及び負債を簿価で受け入れ、差額は特別損益とします。
2 親会社の税務上、原則として適格合併となりますが、繰越欠損金の引継制限や利用制限、資本金等の額に与える影響などに留意が必要です。
解説
1 債務超過会社を吸収合併する場合の会計処理
1 合併において適用される会計基準の概要
「中小企業の会計に関する基本要領」(以下「会計要領」といいます。)では、組織再編に係る会計処理を定めていないため、企業会計基準、中小企業の会計に関す...