※ 記事の内容は発行日時点の情報に基づくものです

税理士がチェックしたい 中小企業クライアントの就業規則のルール 第50回 組織規程、職務分掌規程の役割

 特定社会保険労務士 小野 純

( 56頁)

本連載も50回を迎えました。読者のみなさまには厚く御礼申し上げます。今後もみなさまのお役に立てるよう、時流を踏まえた内容を心掛けていきたいと思います。

さて、近年、中小企業の事業主の方から「役職者が暴走気味で困る」といった相談を受けることが多くなってきました。どういうことかといいますと、事業主の方は会社経営が専門ですので、会社としての今後の方向性や調整、そして決断すべきことに注力します。そして労務や経理は担当の役職者を置き、ふだんはその者が采配を振るい、事業主には必要な報告や相談、そして決裁を仰ぐ形式になっています。この役職者は本来、事業主の意向を汲み、会社の方針に沿って業務を進めなければならな...