相続等に備える「家族法」の理解　第3回　婚姻と財産分与

　弁護士　松浦絢子

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結婚は、夫婦の財産に大きな影響を与えます。基本的に、民法は夫婦の財産はそれぞれのものという夫婦別財産の立場をとっています。しかし、実際に離婚をして財産分与をするという局面では、夫婦の財産のほとんどは共有のものとされ、原則として２分の１ずつ分与されることになります。

また、婚姻後は収入が多い方は少ない方に対して生活費を支払う必要があります。結婚の本質は、夫婦がお互いに助け合って共同生活を営むことにありますので、財産の共有は避けて通れません。

夫婦間の財産の管理に関しては、本来は夫婦が話し合いによって決めていくものであり、必ずしも民法のルールどおりにする必要はありませんが、夫婦関係が破綻すると民法のル...