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法人税 法人税重要事例検討:令和の判例・裁決例―25

 税理士 古川 浩二

( 96頁)

先月 に引き続き、法人税の実務において重要、かつ、誤りやすいと思われる事例について検討します。

今月は「収益計上の時期」について取り上げます。

Q1 分割払いで契約した金額を一時払いされた場合の収益の計上時期

当社(以下「A社」といいます。)は、N社を主たる取引先として、自動車部品の製造及び販売等の事業を営む3月決算法人です。

当社とN社との間の取引関係等については以下のとおりです。

当社は、設立以来N社から注文を受けた部品を製造して同社に販売しており、同社との間で、部品に係る購買基本契約(以下「基本契約」といいます。)を締結していました。

当社は、N社から注文を受けた部品の製造を開始するに当たって、専らそ...