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相続等に備える「家族法」の理解 第6回 親子関係に関する諸問題①

 弁護士 松浦 絢子

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前回 まで、夫婦に関するルールについて解説してきました。今回から2回にわたり、親子関係に関する民法上のルールについて取り上げます。

親子関係については、子どもが小さいうちは扶養義務が問題となります。子どもの扶養義務が顕在化するのは、婚姻期間中よりも離婚後の養育費を定める場面でしょう。このほか、親子関係は、相続の場面でも重要な意味を持ちます。子どもには、法定相続分が認められるためです。

このように、親子関係に関するルールを理解することは、財産関係を理解するうえでは重要です。今回は、親子に関するルールのうち、子どもの出生時に問題となる嫡出推定等の制度、子どもの認知、養子縁組に関する諸制度について解説しま...