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法人税 法人税重要事例検討:令和の判例・裁決例―29

 税理士 古川 浩二

( 106頁)

先月 に引き続き、法人税の実務において重要、かつ、誤りやすいと思われる事例について検討します。

今月は「仮装・隠蔽」について取り上げます。

Q1 粉飾決算により除外した仕入金額を損金の額に算入した行為は「仮装・隠蔽」に該当するか

当社(以下「A社」といいます。)は、昭和53年12月に設立された生コン製造販売業を営む青色申告の承認を受けている7月決算法人です。当社の代表取締役は、F(以下「代表者F」といいます。)が設立時より務めています。

当社の経理担当者であったG(以下「前経理担当者」といいます。)は、遅くとも平成17年9月までに当社の経理担当者となり、令和4年5月に退職するまで経理事務を担当していまし...