※ 記事の内容は発行日時点の情報に基づくものです

書評 柳谷 憲司 石野 裕之 平岡 良太 清水 太一 川口 誠 市田 佳祐 共著『質問応答記録書のポイントと税理士の対応策』

( 1頁)

【評者】税理士・東洋大学法学部教授 泉 絢也

税務調査の現場において、「質問応答記録書」は、もはや特別な存在ではない。国税当局が、将来の争訟をも見据え、証拠の確保を強く意識するようになっているからである。しかし、その法的な意味や作成の背景、調査官の意図を正確に理解したうえで対応できている税理士が、どれほどいるだろうか。本書は、質問応答記録書に不慣れな実務家にとっては最良の入門書であり、一定の経験を有する実務家にとっては既存の理解を問い直す契機となる、新たな視点を提供する一冊である。

本書の執筆陣は、つい最近まで国税の調査現場に身を置き、現在は税理士として最前線に立つ、いわば「調査する側」と「調査を...