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特集1 「負動産」の処理についての効果的対応

 弁護士 萩原 勇

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はじめに:不動産が負債となる時代の到来

【資産から負債へのパラダイムシフト】

かつて、日本において不動産は「土地神話」に支えられた確実な資産であり、所有しているだけで含み益を生む富の象徴でした。しかし、人口減少と少子高齢化、そして東京一極集中という社会構造の劇的な変化は、この神話を根底から崩壊させつつあります。

総務省が公表した「令和5年住宅・土地統計調査」によれば、全国の空き家数は約900万戸、空き家率は過去最高の13.8%に達しました。野村総合研究所の予測では、2028年には空き家数が約1,000万戸を超え、2043年には空き家数が約1,800万戸、空き家率が25%を超えるシナリオも提示されてい...