ミニファイル バスケット条項

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バスケット条項とは,インサイダー取引規制の対象となる「重要事実」のうち,決定事実,発生事実,売上等の他に「上場会社の運営,業務又は財産に関する重要な事実であって投資者の投資判断に著しい影響を及ぼすもの」のこと(金商法 第166条 第2項)。インサイダー情報をあらかじめ網羅的に定義することは困難なことから,重要事実に該当する事例を「○○以外」として包括的に定めたルールである。

バスケット条項に該当するケースは幅広く,抽象的ともいわれるため,何が該当するのかが論点となる。この点,日本公認会計士協会の「インサイダー取引に関するQ&A」には,過去に適用された判例や,東京証券取引所自主規制法人の調査対象とされ...