ココが知りたい!収益認識会計基準の悩みどころ 第4回 輸出取引の収益認識

解説

 公認会計士・税理士 内田 正剛

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1.輸出取引の収益認識

日本の国外に買主(=顧客)がいる輸出取引では,日本国内の取引とは違った法律や規則などが採用されています。そんな中でもインコタームズは輸出取引で欠かせない重要な知識の一つで,貿易実務で広く採用されている貿易条件です。そこで今回は,輸出取引における収益認識の主な検討ポイントを,IFRS第15号の開示事例とともに解説します。なお,これまでの連載と同様に,当連載でもイメージのしやすさを重視して会計基準や法律・規則の用語を言い換えて解説しています。したがって,実際の検討にあたっては,必ず会計基準や適用指針・法律や規則などの原文に目を通して頂くようお願い致します。

〈今後の掲載予定〉
回数 主なテーマ
第1回 本人・代理人の検討
第2回 一定期間/一時点の検討
第3回 別個の財又はサービスの検討
第4回 輸出取引の収益認識
第5回 工事契約の収益認識
第6回 他部門との協力関係の構築
第7回 監査法人との協議の仕方
第8回 その他の論点
第9回 開示と注記

※掲載内容や回数は変更になることがあります。

(1) ルールの現状

日本国内の取引とは様々な異なった点がある輸出取引ですが...