東証 PBR1倍割れ企業に開示要請、プライムは英文開示義務化

企業価値向上に向けた対応策を取りまとめ
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東京証券取引所は1月30日、上場企業の企業価値向上に向けた対応策を公表した。継続的にPBRが1倍を下回る企業に対して開示を強く要請し、プライム市場の企業には英文開示を義務化する。市場区分見直し後の上場維持基準を満たさない企業への経過措置は「2025年3月以後に到来する基準日(決算日)」で終了し、改善期間(1年間)等を経ても上場維持基準に抵触する場合は、原則、上場廃止とする。

PBR1倍割れ企業以外にも開示促す

今回、東証が取りまとめた対応策は、市場区分見直しの実効性向上を図る観点から、2022年7月より「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」において議論されてきたもの( No.3589・4頁No.3590・3頁 等)。主な内容は下表の通り。

【表】

対応実施時期対象の市場区分a.資本効率や株価への意識改革取締役会等において自社の資本コストや資本収益性を的確に把握し、その状況や株価・時価総額への評価を議論したうえで、必要に応じて改善に向けた方針や具体的な取組み等の開示を要請する。特に、継続的にPBRが1倍を割れている場合等、明らかに改善が必要な企業に対して開示を強く要請する。2023年春プラ...