FASF バーチャルPPAの会計処理を検討

第49回企業会計基準諮問会議を開催
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財務会計基準機構(FASF、佐藤雅之理事長)は11月22日、第49回企業会計基準諮問会議(石原秀威議長)を開催した。新規テーマとして、電力購入契約の一種である「バーチャルPPAの会計処理」が提案された。企業会計基準委員会(ASBJ)の専門委員会にテーマ評価を依頼することになった。前回提案の「上場企業等が保有するベンチャーキャピタル(VC)ファンドの出資持分の会計上の取扱い」はASBJの新規テーマとして提言することに。

バーチャルPPAの会計処理を提案

「バーチャルPPAの会計処理」は日本公認会計士協会(JICPA)からの提言。近年、企業の脱炭素に向けた動きが活発化しており、環境価値(温室効果ガス排出削減・吸収という環境の保全に関する付加価値)を対象とした取引の重要性が高まっている。その中でもバーチャルPPA(Power Purchase Agreement:電力購入契約)に基づく環境価値取引は、発電時にCO2を排出しない電気が持つ環境価値のみが証書化された「非化石化証書」を電力供給契約とは別に取引できる手段として利用され始めているという。

バーチャルPPAでは、非化石化証書を発電事業者から需...