ISSB GHG排出量開示の相互運用の要点を整理

GRIと共同で文書を公表
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国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は1月18日、グローバル・レポーティング・イニシアティブ(GRI)と共同で、温室効果ガス(GHG)排出量開示に関する相互運用性についての文書を公表した。GRI基準とISSB基準を「共有の要求事項」「整合可能な追加的開示」「固有の要求事項」の観点から分析し、相互運用に役立てる狙いだ。

IFRS-S2号とGRI305を比較

GRIは国際的なサステナビリティ開示基準設定主体で、2022年3月の協定締結以降はISSBと協力し、両者の基準間の相互運用性を高めるべく活動してきた。策定している開示基準は石油・ガスや石炭、腐敗防止、生物多様性、廃棄物など多岐にわたり、GHGについてはGRI305「大気への排出」で取り扱っている。

IFRS-S2号「気候関連開示」でもGRI305と同じくGHG排出の開示を求めている。今回の文書は両者の要求事項を比較分析し、相互運用における留意点を整理するもの。なお、文書で検討対象としているGRI305は2016年版だが、現在改正作業中のため、改正に合わせて文書も更新する予定だ。

固有の要求事項があっても相互運用可

文書では、両基準の要求事...