特別寄稿 財務業績報告を改善する今後のIFRS会計基準
国際会計基準審議会(IASB) 議長 アンドレアス・バーコウ
はじめに
日本の皆様に謹んで新年のご挨拶を申し上げます。2024年も皆様にご挨拶できることを嬉しく思います。
国際会計基準審議会(IASB)の今年の活動を見ていく前に、2023年に到達したマイルストーンについて触れたいと思います。
2023年は、国際協力によって設定する国際会計基準開発の50周年を記した歴史的な年でした。日本は、IASBの前身である国際会計基準委員会(IASC)を創設する合意に、1973年に調印した国の一つです。
この重要な決定と、世界中の法域の一致団結した協力により、投資家がその資本について十分な情報に基づいた意思決定を行えるようになりました。
すべての日本のステークホルダーの皆様との対話と、皆様からの支援に感謝します。私達が協力しながら達成してきたことを維持していくためには、投資市場の発展を基準の要求事項へ確実に反映し、IFRS会計基準を国際的に首尾一貫した使用ができるように協力し続ける必要があります。
2つの新しいIFRS会計基準
2024年に注目すべき最大のニュースは、「財務諸表における表示及び開示」に関する新しい会計基準です。この新基準であるIFRS第18号は、すべての企業...
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