金融庁 有報レビュー、サステナビリティとCG状況の開示を審査

課題対応へ「開示例集」も作成
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金融庁は3月29日、令和5(2023)年度の有価証券報告書レビューの審査結果と留意すべき事項を公表した。サステナビリティやコーポレート・ガバナンス(CG)の状況等の開示について審査し、複数見られた課題を今後の有報作成にあたって留意すべき事項としてまとめた。参考となる開示例集も新たに作成している。令和6(2024)年度の有報レビューでも、引き続きサステナビリティ等の開示について審査する。

改正府令を踏まえて審査

有価証券報告書レビューは、有報の記載内容の適正性を確保するために金融庁が実施しているものであり、法令改正関係審査、重点テーマ審査を柱としている。

2023年度の有報レビューでは、法令改正関係審査として「令和5年1月に施行された企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令」を対象とした。サステナビリティに関する企業の取組の開示、CGに関する開示についての改正であり、この改正府令等への準拠性(開示の漏れや誤り等の有無)の観点から審査した。さらに重点テーマ審査でもサステナビリティ開示を取り上げ、規定に基づく形式的な記載の有無だけでなく、開示の趣旨に照らして有報利用者に十分な情報...