IASB 損益計算書に新規区分を導入

IFRS第18号を公表
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国際会計基準審議会(IASB)は4月9日、IFRS第18号「財務諸表の表示および開示」を公表した。これはIAS第1号「財務諸表の表示」を置き換えるもので、損益計算書に「営業」「投資」「財務」の3つの区分を導入したり、企業固有の「経営者が定義した業績指標」(MPM)に関する開示を要求したりする。適用は2027年1月1日以後開始する事業年度からで、早期適用も可能だ。

IAS第1号の課題に対処

IASBは2014年に「基本財務諸表」プロジェクトを研究アジェンダに追加して以降、企業の財務業績報告の改善に取り組んできた。その後、2019年の公開草案を経て、今回のIFRS第18号の公表に至った。

IFRS第18号によって置き換えられることになるIAS第1号は、以下の点について定めがなかった。

・損益計算書において、収益(income)と費用(expenses)をどこに分類するか

・損益計算書において、「利益または損失」(profit or loss)の上にどのような小計を表示するか

・主要な財務諸表で表示される情報、または注記で開示される情報をどのようにグルーピング(集約と分解)するか

これらの定めがないことで...