SSBJ事務局が答える サステナビリティ開示Q&A 第1回 なぜ我が国のサステナビリティ開示基準(SSBJ基準)が開発されたのか

サステナビリティ基準委員会 委員長 川西 安喜

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~ 本連載について ~

サステナビリティ基準委員会(SSBJ)は3月29日にサステナビリティ開示基準(SSBJ基準)の公開草案を公表しました。本連載では、公開草案を読み解くにあたってのキーワードや、これまでに寄せられたよくある質問について、SSBJ事務局がシリーズで解説します。

 我が国においてサステナビリティ基準委員会(SSBJ)が設立された目的を教えてください。また、SSBJにおいて我が国のサステナビリティ開示基準(日本基準)を開発することとされたのはなぜでしょうか。

 国際的なサステナビリティ開示基準の開発に対して意見発信を行い、国内基準を開発するためにSSBJは設立されました。国際的なサステナビリティ開示基準との整合性を図りながら、我が国における具体的な開示内容について実務面を踏まえた検討を行うため、日本基準を開発することとされました。

解説

1.ISSBの設立と我が国の対応

サステナビリティ情報に関する開示基準やフレームワーク等については、これまで気候関連財務開示に関するタスクフォース(TCFD)や国際統合報告評議会(IIRC)など、設立の経緯がさまざまな組織等が開発してきたこともあ...