<IFRS COLUMN>暖簾に腕押し 第118回 概念フレームワーク(34)
―表示及び開示(6)―
国際会計基準審議会(IASB)前理事 鶯地 隆継
( 38頁)
宴のあと
三島由紀夫の小説「宴のあと」は、1960年に発表された実在の政治家をモデルにした政治小説である。小説は都知事選に立候補した政治家とその愛人の物語で、激しい選挙戦と2人の主人公の恋愛感情の盛り上がりを宴に例えて、選挙戦が終わった後の空虚感が描かれているという。
恥ずかしながら筆者は作品を読んでいないのだが、高校生の頃に図書館で見た本の背表紙に書かれていた「宴のあと」というタイトルに心を惹かれたことを記憶している。「宴の後」とせずに「宴のあと」と、敢えてひらがなで書いた三島のセンスに心を惹かれた。また、「宴(うたげ)」という言葉にも魅力を感じた。宴会や宴席という言葉は日常的な言葉だが、「宴(...
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