【座談会】アナリストの仕事と役割 第9回 2年目の有報サステナビリティ開示と今後のISSB基準について
いちごアセットマネジメント株式会社 石塚 愛
三菱UFJ信託銀行 加藤 正裕
東京海上アセットマネジメント株式会社 真中 克明
[司会・進行]株式会社野村総合研究所 三井 千絵
本誌では、有価証券報告書におけるサステナビリティ開示や国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)によるIFRSサステナビリティ開示基準(ISSB基準)への投資家の期待についてアナリストによる座談会を実施している( No.3621・28頁 など)。今回は、2年目を迎えた有報でのサステナビリティ開示や、ISSBで議論が始まった「気候変動の次」のアジェンダ候補、すなわち人的資本や自然資本(生物多様性・生態系および生態系サービス)について議論していただいた。
1.2024年3月期有報の評価
三井 まずは自己紹介からお願いします。
石塚 いちごアセットマネジメントの石塚です。弊社は日本株に特化した長期投資を行っています。日本法人は分析とエンゲージメントを担当し、投資の意思決定と運用はシンガポール法人が行っています。
真中 東京海上アセットマネジメントの真中です。2022年からESG運用グループに所属し、主にESGファンドのサステナビリティ面の担当をしています。担当業務の1つとして、日本企業を中心とした投資先におけるE(環境)やS(社会)に関するサステナビリティ関連の取組み状況の調査や、エンゲージメントを行っ...
- 経営財務データベースで続きを読む
-
無料 2週間のお試しはこちら
すぐに使えるIDをメールでお送りします