IFRSをめぐる動向 第166回 「企業結合‐開示、のれん及び減損」プロジェクトの最近の動向(2024年3月公表の公開草案に寄せられたフィードバック)
PwC Japan有限責任監査法人 公認会計士 杉田佳代
1.はじめに
本連載は、主に国際会計基準審議会(IASB)の月次会議等における討議内容に基づき、IFRSをめぐる最新の動向を伝えることを目的としています。今回は、主に、「企業結合‐開示、のれん及び減損」プロジェクトについて、2024年3月に公表された公開草案(ED)「企業結合-開示、のれん及び減損」における提案の概要及び提案に対して寄せられたフィードバックの概要について説明します。
「企業結合‐開示、のれん及び減損」プロジェクトの過去の経緯の詳細については、本連載の 第136回(No.3529) 、 第143回(No.3560) 、 第146回(No.3576) 、 第150回(No.3594) 及び 第156回(No.3626) の解説をご参照ください。
なお、本稿の内容は今後のIASBの審議状況によって変更される可能性があり、文中の意見にわたる部分は筆者の私見であることをあらかじめお断りします。
2.公開草案の経緯・概要等
IASBは、「企業結合‐開示、のれん及び減損」プロジェクトの目的を、企業が行う取得に関して、合理的なコストで、より有用な情報を財務諸表利用者に提供できるかどうかの検討であるとしています。
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