Q&Aコーナー 気になる論点(385) 無形資産の会計(1)
早稲田大学 大学院会計研究科 教授 秋葉 賢一
Q 米国財務会計基準審議会(FASB)は、2024年12月19日にコメント募集(ITC)「無形物の認識」(コメント期限:2025年5月30日)を公表しています。これは、企業結合を含む外部から取得した無形物と、社内で開発された無形物について、財務諸表への資産計上の規準を揃えるために検討しているのでしょうか。 |
A
現在の米国基準では、無形物(intangibles) ① の取得方法(社内開発、企業結合や資産の買収による取得)によって認識規準が異なります。FASBは、どの時点で無形物を資産に計上すべきかを議論しており、取得方法に関係なく、同じ認識規準を適用することによって整合性を図ることも検討していますが、整合させるべきか、その場合には、どのように整合させるべきかなどについてコメントを募集しています。
〈解説〉
コメント募集(1)‐目的と経緯
このコメント募集の目的は、無形物の基準設定を行っていくべきかどうかについて、関係者の意見を求めることであり、無形物の当初認識に焦点を当てているとしています(1頁) ② 。
FASBは、様々な関係者に無形物に関する意見を求めており、さらに、無形物に関連するプロジェクトのデュ...
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