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国際税務研究 グループ外国子会社の合併無効判決確定に伴う適格合併税制の帰趨
青山学院大学 名誉教授 渡辺 淑夫
( 84頁)
設例
1 日本法人であるA社は,A社グループ内法人として,国内・国外に多数の子会社,孫会社等を有しており,ここ5年余りの間にかなりの数のグループ内法人について税制適格の合併,分割,現物出資その他の手法による組織再編成を行ってきたが,そのうちの1つに,B国内に有する現地子会社C社とD社の合併がある。
ただし,C,D両社ともA社の直接・間接の持株割合が,3分の2にやや足りない支配関係法人であって,いずれも現地資本が3分の1強入っている会社であった。
このC・D両社(いずれも日本国内にPEを有していない。)の適格合併に伴い,被合併法人であるD社が日本国内に有していた賃貸用商業ビルがその帳簿価額のまま合併法...
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