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韓国税務最新動向2022

三逸会計法人 Samil PwC パートナー 盧 映錫
三逸会計法人 Samil PwC マネージング・ディレクター 原山 道崇
PwC税理士法人 中国・東アジアデスク ディレクター 山下 泰樹

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1.はじめに

世界的な景気の回復に伴い、韓国経済は半導体業況の好調などによる輸出投資の増加を中心に迅速かつ強い回復傾向が続いている。内需も消費心理の変化に支えられ次第に改善傾向がみられ、予想より早い景気回復等により税収自体は伸びている。一方で、COVID-19の新規感染者が急増しており、それが景気回復の重しとなっているという側面もある。このため、雇用回復と所得分配指標は改善しているにもかかわらず、一部の層では生活の困窮が続く懸念があると言われている。また、COVID-19の被害を直接被っている自営業者等の業績不振および雇用縮小は続いている。今後の経済状況の変化を読み解くと、デジタル化、低炭素など...