※ 記事の内容は発行日時点の情報に基づくものです

国際課税の動向と執行の現状

前 東京国税局 調査第一部 国際監理官 山本 香門

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国際税務研究会では5月26日、東京局国際監理官の山本香門氏を講師に迎え、標題のWebセミナーの収録を行いました。本稿では、当日解説いただいた内容のうち、「国際課税への取組」、「税務コンプライアンス向上のための施策」などについてお届けいたします。

なお、国際税務データベースでは、当日の収録内容を動画で公開しております。Webサイトにログイン後、ライブラリ内の「特別企画」よりご視聴ください。

(編集部)

※著者の所属・肩書はwebセミナー収録当時(5月26日時点)のものです。

はじめに

国際課税についての税務コンプライアンスを向上させるためには、納税者の皆さま、財務・税務の専門家の方とコミュニケーションを取ることが大変重要と考えていますので、このような機会をいただきまして大変ありがたく思っております。

本日ですが、制度や執行の方針、手続等ではなく、国際課税の実務の話が中心になります。なお、評価や感想めいた部分は私個人のものであり、税務当局の公式見解ではないことをご承知おきいただきたいと思います。

Ⅰ 国際課税への取組

1.国税庁の組織理念とその取組

●国税庁の組織理念

まず国税庁の組織理念とその取組についてで...