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BEPS2.0の実施により日本企業が直面する新たな世界 第3回 BEPS2.0におけるテクノロジー活用

EY税理士法人 パートナー 橋本 純
EY税理士法人 シニアマネージャー 甲斐荘 芳生

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はじめに

BEPS2.0におけるコンプライアンスの適用においては、必要な情報を如何にして集めることができるかが非常に重要となります。従来のCbCR, CFC税制等の仕組みの延長では対応できずに、新しい仕組みを作り上げる必要があります。そこでは、データマネジメント、データトラッキング、そしてそのプロセスをモニターし、内容をチェックできる仕組みが求められます。データの説明責任も重要な側面となります。これらを実現するためのテクノロジーの活用について考察します。

1.BEPS2.0におけるテクノロジー活用 概論

(1)Piller1 Amount A

Piller1は、デジタル課税ともいわれる新しいグローバル...