※ 記事の内容は発行日時点の情報に基づくものです

国際税務の最新動向と新しいグローバル税務マネジメント

デロイト トーマツ税理士法人 パートナー 黒坂 史明
デロイト トーマツ税理士法人 シニアマネジャー 辻浦 貴史

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編集部より

前号 では「国際税務の最新傾向」および会員企業による座談会・テーマ1「税務部門の高付加価値化への現状の取組み」として、1.高付加価値化、2.グループ全体の税務と親会社の税務との区分け、3.税務部門の会社組織における位置づけ、4.意思決定機関への報告と子会社とのコミュニケーション、の各項目を取上げました。

今号では 前号 に引続き、座談会・テーマ2「税の社会的責任への取組み」およびテーマ3「税務マネジメントの今後の方向性」をお届けします(座談会開催日:2023年5月12日)。

テーマ2:税の社会的責任への取組み

●社会的責任と税/税に関する定量開示

小柴  2つ目のテーマにいきたいと思います。ここでは、ESG などに関心が高まっている中で、今までは税金をどう払うのかや、こういう取引があるとこういう税金があるため気をつけなければいけないという話をしていたものが、気がつくと社会的責任について考えるようになってきていることを感じていらっしゃるのではないかと思います。

そこに対して御社の中で、社会的責任やESG、サステナビリティというところで税が取り上げられる中で、対外的に会社としてメッセージを発信して...