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令和6年3月期の申告対応 タックスヘイブン税制の申告実務

 税理士 橋本 秀法
 税理士 高橋 立

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1 はじめに

本稿では、タックスヘイブン税制に係る申告書別表の作成に先立ち、まず、令和5年度の税制改正事項について説明しました(タックスヘイブン税制は「外国子会社合算税制」や「CFC税制」などと呼ばれています。以下、CFC税制といいます。)。次に、別表記載において誤りが多いと思われる経済活動基準等の判定に係る部分の記載方法や、CFC税制に係る別表の金額は基本的に外貨で記載しますが、一部邦貨に換算すべきところがあり、その換算について質問が多いことから外貨の換算について取り上げました。

後半の申告書別表の記載については、特定外国関係会社や対象外国関係会社の判定、租税負担割合の計算、外国関係会社がパススルーの場合の記載、部分課税対象金額の計算などを中心に事例方式で解説しました。

2 税制改正事項

1 令和5年度〈2023年〉の税制改正の骨子

CFC税制は令和5年度の税制改正において、次の2点が改正されまし...