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一目でわかる中国☆国際税務教室 Vol.244 中国法人の外貨建親子ローンによる資金調達の実務
上海ユナイテッドアチーブメント コンサルティング 代表 公認会計士・税理士 鈴木 康伸
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中国に法人を新規設立する際の資金調達方法としては、資本注入のほか、当該新設法人自らの中国国内での(親会社保証付)人民元借入れ、外貨建親子ローンを組んでの中国国外からの資金調達などがある。本稿は新設法人が外貨建親子ローンを組成するケースを想定して論じているが、既存の中国法人にも参考となる部分は多いだろう。
1.出資か借入かの判断基準
設立当初の一時的な出費(開業費)、設備投資などの長期的な支出は資本金で賄い、在庫調達など短期の先払いを借入で対応するなどが一般的ではないかと思う。カントリーリスクから余剰資金をなるべく投資先に残したくないという思考で資本金を抑めにし、親子ローンを多めに組んで借入金で早期...





