[全文公開] domestic news 与党 令和8年度税制改正大綱を公表
与党は、昨年12月19日に「 令和8年度税制改正大綱 」を公表した。 12月26日に閣議決定 されている。大綱では国際課税関連の内容として、「グローバル・ミニマム課税への対応」、「外国子会社合算税制等の見直し」などが行われているほか、消費課税の中で、「国境を越えた電子商取引に係る課税の見直し(少額免税制度の見直し、物品販売に係るプラットフォーム課税の導入)」、「国際観光旅客税の税率引上げ」などが示されている。
■グローバル・ミニマム課税は米国税制と共存、移行期間CbCRセーフハーバーの適用可能期間が1年延長
まず大綱の中で、グローバル・ミニマム課税への対応については、「移行対象会計年度前の対象会計年度において計上された繰延税金資産又は繰延税金負債がある場合における調整後対象租税額の計算について、①国又は地方公共団体との間で締結された税額控除等に係る取決めにより生じた繰延税金資産、②法人税に相当する税に関する日本以外の国又は地域における法令において、資産又は負債の金額が時価により評価されることにより計上された繰延税金資産又は繰延税金負債などは、ないものとする」という見直しが行われるほか、その他所要の措置を講ずることが示されている。
なお、上記の大綱が公表された後、1月15日に自民党税制調査会(小野寺五典会長)が開催され、OECDが1月5日に公表した「Side-by-Side Package」の合意内容( 次の記事 参照)に関連した改正内容が、令和8年度税制改正に含められることが示された(なお、 1月23日に「グローバル・ミニマム課税に係る国際合意を踏まえた措置」が閣議決定 され、その内容が財務省HPに公表された)。
具体的には、「①共存適格国(現行、米国のみ)に最終親会社が所在する多国籍企業グループには、IIRとUTPRの適用を免除する」、「②投資の促進に係る一定の税額控除等について、実効税率の計算上、一定の範囲内で税額に加算することを認める」、「③移行期間CbCRセーフハーバーの適用期限(現行:令和8年12月31日)を令和9年12月31日まで1年延長する」などの改正が盛り込まれることになる。なお、Side-by-Side Packageに係る上記の改正は、令和8年1月1日以後に開始する対象会計年度から適用されることになる。
■CFC税制に「解散した部分対象外国関係会社等に係る特例の創設」等の見直し
また、令和8年度税制改正においても、外国子会社合算税制等の見直しが行われており、以下などの改正内容が示されている。
(1)解散した部分対象外国関係会社又は外国金融子会社等に係る特例の創設
(2)ペーパー・カンパニー特例に係る資産割合要件について、外国関係会社の事業年度終了時における貸借対照表に計上されている総資産の額が零である場合には、その外国関係会社に係るその事業年度に係る資産割合要件の判定を不要とする。
(3)外国関係会社の本店所在地国の外国法人税の税率が所得の額に応じて高くなる場合に最高税率を用いて租税負担割合を計算することができる特例について、その最高税率が適用されることが通常見込まれないこと、その最高税率が適用される所得の額の区分が適用される所得の金額が極めて限定されていることその他の事情により本特例を適用することが著しく不適当であると認められる場合には、本特例を適用できないこととする。
上記の改正は、外国関係会社の令和8年4月1日以後開始事業年度について適用される。
■通信販売に係る少額免税制度を見直し、物品販売に係るプラットフォーム課税を導入
また、消費課税の中で、国境を越えた電子商取引に係る課税の見直しとして、「(1)国境を越えて行われる通信販売のうち、1万円以下の少額輸入貨物の販売について、資産の譲渡等に係る消費税の課税の対象とする」ことや、「(2)国外事業者による国内での物品販売及び事業者による少額輸入貨物の販売について、プラットフォーム事業者に消費税の納税義務を転換する制度(プラットフォーム課税)を導入する」ことなどが示されている。これらの改正は、令和10年4月1日から適用される。
さらに「国際観光旅客税の税率の引上げ」が行われ、税率を出国1回につき3,000円(現行:1,000円)に引き上げる。同改正は、令和8年7月1日以後の出国から適用される。




