[全文公開] 国際税務の英単語 de minimis exclusion(適用免除基準(デミニマス除外))
公認会計士・税理士 佐和 周
本連載は、国際税務でよく使う英語をピックアップして解説していくものですが、今回も 前回 に引き続き、グローバル・ミニマム課税(各対象会計年度の国際最低課税額に対する法人税)に関する用語です。
前回 は、移行期間CbCRセーフ・ハーバー( Transitional CbCR Safe Harbour )のうち、デミニマス要件( de minimis test )について解説しました。これと似ているのですが、グローバル・ミニマム課税には、 de minimis exclusion という用語もあります。
直訳すると「デミニマス除外」ですが、日本の国際最低課税額に対する法人税の制度では、 de minimis exclusion は「適用免除基準」と呼ばれます。
具体的には、適用免除基準は、年次選択(
Annual Election
)により、特定多国籍企業グループ等に属する構成会社等(各種投資会社等を除く)が各対象会計年度において以下の要件のすべてを満たす場合に、その所在地国に係る
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● その構成会社等の所在地国における特定多国籍企業グループ等の収入金額の平均額( Average GloBE Revenue )が1,000万ユーロの円換算相当未満であること ● その構成会社等の所在地国における特定多国籍企業グループ等の利益または損失の額の平均額( Average GloBE Income or Loss )が100万ユーロの円換算相当未満であること |
上記でいう平均額については、原則として適用対象会計年度及びその直前2対象会計年度( current and the two preceding Fiscal Years )が基準になります。言い換えると、3年平均ということです。
数値基準としては移行期間CbCRセーフ・ハーバーに似ていますが、デミニマス要件を含む移行期間CbCRセーフ・ハーバーとの大きな違いは、この適用免除基準が恒久的な制度である点です。また、上記の英訳で Average "GloBE" Revenue や Average "GloBE" Income or Loss と示しているとおり、(適格)CbCRベースの判定ではなく、グローバル・ミニマム課税の制度に基づき、より精緻に計算した数値に基づく判定が必要になります。




