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ゼロからわかるアメリカ税務 日系企業が押さえるべき基礎と実務 第9回 移転価格税制の実務対応

DLA Piper東京パートナーシップ外国法共同事業法律事務所 シニアタックスディレクター・税理士・国際税務クリニック院長 山田 晴美
DLA Piper東京パートナーシップ外国法共同事業法律事務所 オブカウンセル・米国ニューヨーク州弁護士・弁護士・税理士 鵜澤 圭太郎

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1.はじめに

前回 は、米国移転価格税制の基本原則として、独立企業間原則の意義、内国歳入法(IRC)第482条の体系と沿革、各移転価格算定方法の概要、及び無形資産・役務提供・金融取引に関する特別なルールについて解説しました。今回は、 前回 の基礎知識を前提として、移転価格税制の実務に直結するテーマ、すなわち、移転価格文書化の仕組みとペナルティ制度、事前確認(APA)、そして相互協議(MAP)等について取り上げます。

2.移転価格文書化

2.1.移転価格の文書化とは

前回も述べたとおり、多国籍企業グループでは、関連者間(例えば、日本親会社と米国子会社)で商品の売買、役務の提供、ロイヤリティの授受、資金の貸借等...